初節句 お祝い

ひな祭りにまつわる風習3

私が小さい頃、おばあちゃんからよくこういう風な事を言われた記憶があります。

「夜、爪を切るな」とか「朝蜘蛛は殺してはいけない」といったものでしたが、地方によっても、こうした色んな言い伝えが数多くあろう事と思います。

そして、こういった言い伝えは総じて、迷信と言い換えられてしまうようです。

ですが、大人になった今でも気がつけば、口をついて出たりすることが度々あります。

そこで「言い伝え」と「迷信」の違いは何だろうと思い、辞書で調べてみたところ、言い伝えの方には「昔から口づてに伝えられてきた事柄」と書かれてあり、迷信の方には「道理に合わない言い伝えなどをかたくなに信じる事」と書かれてありました。

何となく意味はわかっても、これだと使用する意図が違うように思われませんか?

この2つの言葉に違う意図を持たせている原因は一体何なんだろうと考えた末に、ふと思いついたのが「縁起」というキーワードでした。

言い伝えというのは、歴史や伝統といった語り継がりを指す言葉としても使われますが、迷信というのは、取った行動による結果との関係を指して使われる事が多いのです。

例でいうなら「「〜すると吉」「〜しないと凶」といった感じでしょうか。

では、この話を踏まえて、雛壇をしまうにあたっての言い伝えを考えてみる事にします。

かなり有名なものとしては、お雛様をしまい遅れると婚期が遅れる、といいますね。
なるほど、と思わせられるもっともらしい言い伝えだなぁと感心します。

結構広い範囲で言われているようで、実際、私のおばあちゃんもそう話していました。
でも、本当にそうなの?と疑問に感じ、他に意味があるのでは、と調べてみたところ、これは「早く片付けないとだらしない娘と思われ、いいお嫁さんになれないよ」という戒めで、こういった教訓を込めての言い回しであったということだそうです。

雛祭りのみならず、日本の五節句には、子供たちの無病息災を願うと同時に、きちんとした礼儀作法も身につけさせる、そういう意味合いが含まれているのです。

ということは、単なる迷信として伝えられた話ではなく、子供でもわかるように、言い方を変えて広められた、よくできた「言い伝え」と言っていいのかもしれません。

雛壇をしまう時期については、早ければ早いほどいいとも言われているのですが、正式には啓蟄の日(旧暦3月6日頃)にしまうのが良いとされているようです。

「啓蟄(けいちつ)」とは二十四節気で「雨水」の次にあたり、時期的には暖かくなり、湿気も少なく、雛人形をしまうには絶好の陽気とされているからだということです。

余談としましては、啓蟄の日に片付けるのが難しい時は、人形を後ろ向きにすれば、「眠られた」とか「帰られた」という解釈で、片付けたことと同じ意味になるそうですよ。

また、日本の伝統行事は旧暦で行われていたので、旧暦3月3日は今の4月中旬頃にあたることから、しまう時期はその範囲であるなら全く問題ないという風にもいわれているようです。

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